起業の教科書連載シリーズ


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ストレスのない仕事をして幸福に生きる。現「エデンサッポロ」店長不謹慎マンの場合【ショボい起業実践インタビュー】

ストレスのない仕事をして幸福に生きる。現「エデンサッポロ」店長不謹慎マンの場合【ショボい起業実践インタビュー】

どうも、えらいてんちょうです。皆さん、「ショボい起業」やっていってますか。今回は実際にショボい起業に挑戦している「エデンサッポロ」店長の不謹慎マンさんにインタビューしました。

複数の内定を蹴って「学生起業」

―よろしくお願いします。簡単に自己紹介をどうぞ。

京都府京都市出身、23歳の不謹慎マンです。現在北海道の大学で農業経済を専攻しています。学業と並行しつつ、6月1日にエデンサッポロをオープンしました。イベントスペースとしての特性上、一日店長の手配や企画のマネジメント、商品の仕入れなどが店での仕事です。事業の拡大・多角経営の一端として、8月からシェアハウス経営を計画しています。

中高一貫校に通い、医者を志して二浪。結局受からなかったので「三浪しても医者になったら患者さんを殺してしまう」と考え直し、今の大学に入学しました。もともと、北海道への強い憧れがあり、永住したいと考えています。

―起業のきっかけを教えてください。

進路決定を控えて、「大企業に就職したら幸せ」みたいな価値観に疑問を持ったことが始まりです。家庭環境もあり、そういった「エリートコース」の人たちと多く接する機会が多かったのですが、みんな愚痴ばっかりで全然楽しそうじゃない。でも自分の生活費は捻出しなきゃいけないし、どうしようかずっと考えていました。就職活動を通して外資・国内メーカーなど複数社から内定を頂いたのですが、全国転勤に耐えられる気がしなかったので全て辞退させて頂きました。

―内定を複数持っていたのに起業されたんですね。

もともと僕はえらいてんちょう氏のフォロワーで、氏の「ショボい起業」論には強い関心がありました。でも自分とは関係のないところの話だと思っていて、普通に就活をしていました。結果、内定をいただいて、色々と努力はしてみたものの、どうしても会社組織には馴染めそうにない。こりゃ腹くくって自力で稼ぐしかないと思い始めていたんです。でも種銭が無い。そこでTwitterで投資家を公募したところ、一瞬でてんちょうが声掛けしてくれて、開業資金の出資・フランチャイズ契約に至りました。即、現金を手渡されて、「あとはよろしく」みたいな。事業計画書とか、誓約書とか、そういうのも全くなかったですね、思い返しても凄い話だと思います。そこからはすぐに書類を揃えて、設備も揃えて、一ヶ月くらいで開店に至りました。学生起業の話題性も相俟って、おかげさまで連日盛況です。この勢いを持続させていきたいですね。


スピード感あふれる行動、戦略的なテナント選び

―一ヶ月で開店とは、なかなか迅速ですね。

スピード感を大事にしたかったので、出資が決まった次の日、インターネットで物件を探してすぐに電話しました。翌日に内覧、その日のうちに決めました。家と大学から近い点、駅近な点、雪掻きを業者がやってくれる点が決め手でしたね。店舗はスナックビルの最上階奥に位置していて、これは意図して選んだ部分があります。従来のような、流れの客を掴むような店舗形態でしたら、他のテナントに客を吸い込まれてしまう最悪の立地です。

一方、エデンのように、インターネットで集客をしてから開業するようなお店にはこのような問題は当てはまらず、最適だと判断しました。家賃との兼ね合いもありましたね(笑)閉店後、奥まった空間からお客さんがみんなで出ていく経過も、コミュニティ形成の一部になると考えています。「居心地が良い」と言っていただくことが多いのですが、それはこうした物理的な立地も要因なのかもしれません。

大家さんも、長年埋まらないテナントがようやく埋まったと喜んでくれました。開店と同時に新品の製氷機をプレゼントしてくださり、時々差し入れなんかも頂いてしまっています。人と縁に恵まれて、本当に運がよかったと思っています。

ストレスのない仕事をして、幸福に生きる

―何故起業という道を選んだのですか?

勤め人コースというか、ちゃんとしたコースから外れる決断をする際、特に、「大企業の課長は全体の一割以下」という数字が最も響きました。「小中高ちゃんと卒業して、大学受験もやって、就活であれだけ茶番と化かしあいを強制されて、競争まだ続くんですか?もうよくない?みんなよく怒らないね」というのが今でも正直な気持ちです。

名誉とか出世とか大きい家とか外車とか、そういったわかりやすい価値基準の中、これから40年以上戦い続けて生きていく自信が持てませんでした。なので「幸福」の評価軸をずらしてしまおうと考えたわけです。ストレスのない仕事を食い扶持にして、家族や友人との時間を大事にできたら十分幸せだと思うのですが、どうでしょうか。

―既存の価値観とは別のところで生きようということですね。

こうした考えに賛同してくれる人たちが今、店に多く集まってくれています。彼ら彼女らは人柄も頭も良いし、体力もある。ひと昔前だったらバリバリキャリアコースで活躍していたような人種が早くも官僚的な労働に疲弊しきっているのは、世相を反映しているのだと思います。それぞれの適性と性格を把握して、それぞれが能力をフルに活かせる仕事を産み出し、それを横と縦で連結するミクロな経済圏を作りたいと考えています。

優秀な人材の中継地点としての「シェアハウス」

―それがシェアハウス経営につながっているということでしょうか。

はい、こうした優秀だけど疲れてしまった人材の「中継地点」的な場所を用意する必要があると思い至り、物件を借りてシェアハウス経営を始めました。家賃光熱費インターネット料金、合わせて3万円です。生活固定費さえ抑えられれば生活を人質にされて嫌なことを仕事に無理して働く必要もないわけで、療養と次の仕事の準備期間を兼ねた場所にしたいと思っています。

―今後の展望などはありますか?

個人的には、北海道という特性を活かして、農村部との繋がりを確保していきたいと思います。農業は慢性的に労働力不足で、派遣会社を使って騙し騙しやりくりしていますが、問題も多いです。安定した若い労働力の供給元として、必ずや重宝されると考えています。

ゆくゆくは、大農家に婿入りしたり、第三者継承してくれるような人が出てきて、健康的に荒稼ぎしたりしてくれると嬉しいですね。

―なるほど、ご自身の専攻と関連して考えられているわけですね。ありがとうございました。

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