起業の教科書連載シリーズ


「発達障害者ライフハックブログ」の借金玉さんによるマイクロ起業体験談コラム
借金玉さんのプロフィール
ブログサイト「お前ら、社畜で人生楽しいか?」のアツシさんによる、脱社畜のすゝめコラム
アツシさんのプロフィール
“ショボい起業コンサルタント”えらいてんちょうさんによる、ショボい起業コラム
えらいてんちょうさんのプロフィール
法政大学キャリアデザイン学部の遠藤野ゆり助教授による「発達障害と起業」について考えるコラム
遠藤助教授のプロフィール

就活断念、そして喫茶店開業へ えもいてんちょう流「無理しない」経営術

就活断念、そして喫茶店開業へ えもいてんちょう流「無理しない」経営術

どうも、えらいてんちょうです。今回は、新井薬師に今年3月にオープンした「しょぼい喫茶店」の店長えもいてんちょうにインタビューしました。

就職活動を断念、「しょぼい起業」との出会い

-自己紹介からお願いします。

今年の3月にオープンした、しょぼい喫茶店の店長の「えもいてんちょう」です。長野県出身の24歳です。この3月(2018年3月)に上智大学を卒業しました。大学ではドイツ文学を勉強していました。

-しょぼい喫茶店を開いた経緯をお願いします。

構想自体は去年の8月頃からあったのですが、本格的に動いたのは今年の1月からです。喫茶店にした理由は、自由度の高いゆるいコミュニティが存在できる場が欲しかったからです。

-新卒で起業するつもりだったのですか?

去年の3月から就活をしていたのですが、6月で断念しました。もともと働きたくなかったのですが、無理やり就活生として頑張ってみました。しかしそんな風にやっても受かることはありませんでした。生きるためにはお金が必要で、お金を得るためには働く必要があります。働けない自分は生きていくのに向いていないのでは、と思うようになりました。一時期は死にたいと思いながら眠剤を飲んで寝て、起きたらまた眠剤を飲んで寝るような生活をしていました。

そんな時にphaさん(※元「日本一有名なニート」。作家、ブロガー。)の本に出会い、自分の幸せについて考えました。就職して働いて結婚して家を買って、そのようなレールの上には自分の幸せはないと気付きました。自分の幸せは友達と会ったり美味しいご飯を食べたり、あまりお金がかからないものでした。そして去年の9月くらいにえらてんさんのブログを見て、しょぼい起業のことを知りました。意外と起業にお金が掛からないと知り、今までの貯金と合わせて4月までに100万円を目標にバイトを始めました。


Twitterとブログを始め、100万円を手に入れる

それと並行して物件も探し始めました。見つけた物件に問い合わせたら礼金や保証金など、初期費用が100万円を越えたので、これはまずいと思いました。それで1月に「えもいてんちょう」のTwitterのアカウントを作り、「喫茶店やってみる」のブログも始めました。えらてんさんがエゴサーチをよくするのは知っていたので、観測されるように名前を出して情報を積み上げていきました。

その情報をえらてんさんに発見され、拡散してもらい、カイリュー木村さんと繋がることができました。カイリュー木村さんもえらてんさんのしょぼい起業メソッドで起業したい若者に100万くらい出したいと思っていたので、100万円の出資を得ました。これが1月20日です。
また、Twitterとブログに働きたいですとのコメントが付きました。それが今もしょぼい喫茶店で働いてくれているおりんさんです。彼女も当時は鹿児島に住んでいたのですが、Twitterのアカウントを作ったりブログを書いたり、しょぼい喫茶店オープンのために自主的に動いてくれました。彼女も2月の段階で東京に出てきてくれました。

初期費用70万、出資から40日で開店

えらてんさんやカイリューさんの固定費を抑えた方がいいとのアドバイスを受けて、新しく物件を探しました。中野高円寺あたりを出身の友達と一緒に歩いて不動産屋を訪ねていきました。駅から歩いて5分の商店街の中にある、居酒屋の居抜きの物件を見つけ、そこに決めました。家賃を10万以下に抑えることができたので、かかった初期費用は70万円でした。カウンターや椅子は残してあったので、冷蔵庫や食器などは自分のものや実家から送ってもらったものを持ち込みました。コンロやレンジなどはpolcaで資金を集めて買ったり、ほしい物リストでソファーを送ってもらったり、足りないものは100均で買ったりしました。なので初期費用は70万以外はほとんどかかってないですね。あとは必要な契約書を書いたり保健所に届け出を出したりして、3月1日、出資から40日で開店しました。

1ヶ月目の売上が55万円

お客さんは近所の方も来てくれましたが、ネットで見て来てくれた方が多かったですね。開店の経緯が珍しかったのでメディアの取材もされました。当初のメニューはコーヒー、紅茶とカレーなどのごはんとケーキ。自分があまりこだわってもお客さんのこだわりと違っては意味が無いので、特にコーヒーなどにこだわってはいません。コーヒーは500円ですが、ケーキとセットで頼んで下さるお客様が多くて客単価は800円くらいですね。3月の売上は55万円でした。店で出すソフトドリンクもほしい物リストで買ってもらったりしたので、店の利益としては35、6万は残りました。そこからおりんさんの給料を払うこともできました。3月いっぱいで住んでいた学生マンションを出ないといけなかったのですが、これならいけそうだと判断して部屋を借りました。

-現在のお店の状況はいかがでしょうか?

今は4ヶ月目ですが、とんとんぐらいでやれています。自分の生活の一部として店がある感じですね。生活と仕事が分かれているのではなく、生活の延長線にあるのでやりやすいです。メニューもピザトーストやかき氷やメロンクリームソーダなどが増えました。名物はおりんさんの作るチーズケーキです。ネットで見て店に来て、気に入った方は固定客になってくれています。そろそろインターネットだけじゃなく地元に根付こうと思ってやっています。モーニングや夜営業も始めました。夜営業ではいろんな人に店に立ってもらって、自分のやりたかった自由度の高いゆるいコミュニティとして機能しているので嬉しいですね。

自由にやってもらうこと

-経営している上での知見などはありますか?

経営と聞くと難しいですが、要は支出より収入が多いと店が回ります。なので支出を減らすために仕入れで余ったものを食べたり、生活と一体化している感じです。えらてんさんのしょぼい起業の話がとても参考になりました。あとはおりんさんを見ていて、人には自由にやってもらうのが大事だと思うようになりました。夜営業は何かをやりたい人が集まるようになってきたので、その人たちに入ってもらって自分は店に立たず完全に任せています。駄目なことだけはちゃんと言って、あとはその人に楽しんでやってもらって、その人やお店がやっていけるのであればそれが一番ですね。


無理をせずに生きていく

-これからの展望はどのように考えていますか?

いろいろ考えてはいるのですが、しょぼい喫茶店はコンセプトや人柄で成り立ってきた店なので、無理に広げていこうとは思っていません。夜営業も始まってきたので喫茶店らしく営業時間を前倒しにしていこうと思います。自分たちの生活を第一に考えて、無理せず生きていくことですね。自分も就活時にしんどい思いをしたので、自分たちが無理せずやっていくことで、これでもいけるんだよってことを知ってもらえたらと思います。

-しんどい思いをしている人が、少しでも生きやすくなるといいですね。どうもありがとうございました。

しょぼい喫茶店に100万円を出資したカイリュー木村さんへのインタビュー記事はこちら
「億り人」インタビュー 高卒アルバイトから10年で資産5億円を築いた不動産投資家のケース

こちらの記事が今読まれています。

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)