4日目 勝ち抜くためのランチェスター戦略

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これからの起業に向け、多くの方が懸念するであろうことの1つに「どうやったら勝ち残れるのか」があると思います。

出来たてほやほやの事業であるからこそ、必要となる考え方が「ランチェスター戦略」です。企業間の営業・販売競争に勝ち残るためのこの戦略を、どのように新しいビジネスに応用していけばいいのかを、考えて行きたいと思います。

いっちー先生
今日は、起業したばかりの弱者が、強者を倒し、勝ち残るための“戦略”について考えてみましょう。

ランチェスター戦略とは何か

 

ランチェスター戦略とは、ランチェスター法則という第一次世界大戦の際に導き出された戦い方を応用した、経営戦略のことです。分かりやすくいえば「ビジネスにおいて弱者が強者に勝つための戦い方のルール」というところでしょうか。

ランチェスター法則は戦い方の違いから、以下の二つの法則(第一法則と第二法則)から成り立っています。

第一法則の戦闘力のパターン:局地戦・接近戦・一騎打ち(一対一戦い)

戦闘力=武器効率(質)×兵力(量)

例:ここでは刀を持った武士同士の戦いをイメージしてください。

A軍(5人)とB軍(3人)で戦う場合、互いに武器効率が同じなら、戦闘力は兵力に比例するので、A軍(5名)が2名を残して勝利します。

第二法則の戦闘力のパターン:広域戦・遠隔戦・確率戦(集団対集団)

戦闘力=武器効率(質)×兵力(量)の二乗

例:先ほどと同じA軍(5人)とB軍(3人)ですが、川を挟んだ両岸からバズーカ砲で打ち合う戦闘をイメージしてください。

この場合、武器効率が同じなら、戦闘力は兵力の二乗に比例するので、武器効率を1とした場合

A軍の戦力 = 1×(5の2乗) = 25

B軍の戦力 = 1×(3の2乗) = 9  となります。

その差は16。つまり、A軍が16のルート、すなわち4名を残して、圧倒的な勝利をおさめます。

以上のように、第一法則、第二法則のどちらの戦い方においても、弱者(数の少ない方)は常に不利なのです。ここで「あれ?」と思った方、それは正しい気付きです

どちらの法則でも弱者は強者に勝てないなら、そもそもランチェスター戦略の意味はあるのでしょうか

ランチェスター戦略では、

  • 第二法則では強者(兵力が多い方)が圧倒的に有利であるため、弱者は第一法則で戦うべきである
  • 逆に強者は第一法則での戦いでは負けることもあり得るため、圧倒的勝利を収められるであろう、第二法則のもとで戦うべきである

と、説いています。つまり、やり方によっては、弱者でも強者に勝てる可能性は十分ある、ということになります。

 

マイクロビジネスは「第一法則」で勝ち残れ

 

では、ランチェスター第一法則、第二法則の理論をふまえて、弱者が強者に勝つためにはどのくらいのがんばりが必要なのか、具体的に見てみましょう。

A軍(5人)とB軍(3人)が、二つの法則において戦うとします。

互いに武器効率が同じであれば、どちらの法則においてもB軍が負けてしまいます。

それならば、B軍は武器効率を上げれば良いわけです。B軍がA軍に勝つには、どれくらい武器効率を上げればいいのか見てみましょう。

このように、第一法則においてB軍が勝つためには1.67倍の武器効率が必要であり、第二法則においてB軍が勝つためには、2.78倍の武器効率が必要になるというわけです。仮に、アナタがB軍の司令官だった場合、自分を含め、絶対的弱者であるB軍の武器効率=戦力を、いきなり3倍近くまで上げることは、非常に困難ではないでしょうか。しかし、1.5倍まで戦力を上げれば勝てる見込みが出てきますし、2倍弱まで戦力を上げることが出来ればA軍に勝てるのです。

逆に第二法則となった場合、兵力の少ない弱者は、武器効率を多少上げたとしても、勝利することはできないことを示していることになります。 

ごく狭いエリア、ニッチな分野、絞り込んだターゲットなど、ごく狭い範囲で良いので、まずは「強者に必ず勝つ」、小さな1位を目指しましょう。これを積み重ねていくことで、いずれは大きな強者とも戦うことになりますが、戦略さえ間違えなければ、少しずつ大きな強者に近づくことができます。 

具体的に考えてみましょう。もう一つのランチェスター戦略から導き出された方程式を見てみます。

武器効率(質)に当たる部分を「戦略」と「戦術」に分けて考えます。この比率が、2:1の時に、最も戦力が高まるとされています。

どんなに良い武器を持っていても、戦略が間違っていれば成果は上がりません。例えば「釣り」。どんなに良い竿(戦術)を持っていても、釣り場や時間などの計画(戦略)を間違えてしまうと魚は釣れません。ビジネスにおいては、「戦略」とは、

  • 誰に(ターゲット)
  • 何を(商品・サービス)
  • どのように(独自の技術やノウハウ)提供するのか

など、企業の経営方針にあたるものです。

一方の「戦術」は営業マンの数や動き方、商品・サービスに関する営業資材など、目に見えるものになります。企業を継続していく上で必要なのはヒト・モノ・カネですが、実際に動かすヒト・モノ・カネが「戦術」、どのように動かしていくかのブレインに当たる部分が「戦略」となります。

これから起業し、スタート時点では弱者の立場となるならば、第一法則での接近戦に持ち込み、戦略(全体の計画)を重視し、営業の質(営業力)を高めることが重要です。例えば、商品力やサービス力、コミュニケーション力、情報収集力、顧客へのスピード対応力などが営業力になります。これらの質を磨き、競合他社を上回ることができるなら、営業の量で劣る弱者でも、強者に勝てるのです。

 

弱者こそ頭を使え!「ニッチな法則」ならば、勝てる!

 

ランチェスター戦略を元にした考え方には、目指すべきところがいくつかありますが、その中から今すぐに目標としたい3つのポイントを挙げてみます。

1.ナンバーワン(No.1)主義・・・ダントツの1位になれ!

ランチェスター戦略の考えでは、単なる1位ではなく、2位を引き離したダントツの1位(No.1)になり、価格競争などで有利な地位を獲得することが大事、とされています。これは、3つの結論の中で一番重要な項目とされています。以下の「市場占拠率(シェア)の目標値の設定」を見てみましょう。

73.9% 上限目標値 圧倒的なNO.1、 2位が逆転不可能なシェア
41.7% 安定目標値 ほぼ一人勝ち、ホンモノのNO.1の目標値
26.1% 下限目標値 強者の最低条件、当面のNO.1目標値

これは、ランチェスター戦略方程式を元に、アメリカの数学者、クープマンによって導き出された「市場占有率」です。数値によって現在の自社のポジションを確認し、さらにこれらの数値を元に、シェアアップを目指す際の判断基準とします。

つまり、同じ商品やサービスを扱う企業の中で、圧倒的な強者となるなら、およそ75%の市場占有率を目指すべきである、ということです。数値だけでは覚えにくいという方には、時計をイメージすると良いかもしれません。

 

2.足下の敵攻撃の原則・・・強者と戦わず、1ランク下位と戦うべし。

ひと言でいえば、勝ちやすきに勝つ!ということです。

少々、小狡いように感じるかもしれませんが、これは「勝ち抜いていくための鉄則」なのです。

シェア拡大を狙って戦うとき、ついつい自分より強い相手を選びがちですが、これでは負けることが目に見えています。自分より上位の相手はあくまでも「目標」として捉え、自社にとっての攻撃対象はすぐ下位の企業とするのです。まずは、確実に勝てる場所(土俵)を選ぶこと。すぐ下位の相手に勝ち、自社のシェアを着実に拡大していく方が、最終的な勝利を手にする可能性が高くなるのです。

 

3.一点集中主義・・・攻撃目標を1つに絞り、力を一点集中!

弱者は、戦いのエリアとして大きな範囲を狙っても、いきなりNo.1になるのは非常に困難です。まずは、営業範囲を小さなエリアに絞り、小さなNo.1を積み重ねていくことを目指しましょう。これは、ランチェスター戦略の第一法則から導き出された、弱者の基本戦略ともいえる「差別化戦略」にもつながります。

具体的には、自社のサービスのターゲットをできるだけ絞り込み、ニッチな領域で戦いを挑むことです。ニッチ過ぎて大企業が気にもとめないような市場で、競合他社と差別化した良い武器(商品、サービス)を持って戦うことが勝利の鍵へとつながるでしょう。

すでに大きな市場を持つ商品でも、そのターゲット層を小さな範囲に絞り込み、差別化を意識したブランディングを行えば、大きな1歩を踏み出せるかもしれません。

例えば、製品の名称に「○○専用」と付けて、ロングヒットを生み出した、とある缶コーヒーのケースを考えます。缶コーヒーという、既存の非常に大きな市場に対して、需要が高い年齢層や時間帯を徹底的に調査し、売り込みたい消費者の「的」を絞りこみました。さらにその「的」に対して直球ともいえるキャッチコピーとネーミングで、消費者の購買意欲を大きく動かした、という好例です。

もちろん「的」からさらに消費者層が広がる可能性はありますが、「的」として定めた消費者層に、確実に商品を届けることに成功しているカギの1つは、キャッチコピーやネーミングにあったのではないでしょうか。

 

マイクロビジネスこそWebブランディングを

 

弱者の立場にあるマイクロビジネスにとって、なぜ今、ブランディングが必要なのでしょうか。それは、弱者が強者に勝つための戦略の1つが「差別化戦略」だからです。

差別化戦略といっても、他社にない商品やサービスを無理やり作り出す、というわけではありません。弱者が勝ち残るには「差別化された商品・サービスに対して、お客様に大きな価値を感じてもらうこと」が必要です。その手段の1つとして、商品・サービスの詳しい情報、コンセプト、自社に関する様々な情報を自分たちのペースで発信できる「自社のWebサイト」を活用すべきなのです。

 

まとめ

 

TVCMやチラシなどのような莫大な広告費をかけずに、自社の商品やサービスをより多くの消費者に伝え、さらには「消費者からも探してもらいやすい」というメリットがあります。

もちろん、購入に至る前のユーザーへのアプローチや、Webサイトから商品・サービスの購入に至った顧客へのフォローも、Webサイトを通じて行うことができます。そういった面からも、Webサイトを十分に活用したブランディングを実践していくことは重要でしょう。

 

いっちー先生
ちっぽけな存在でも、ランチェスター戦略に則り、戦い方さえマスターできれば、大きな敵を相手に勝者になることができるのです。まずは何かひとつ、小さなNO.1になることから目指しましょう。

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